【薬剤師が解説】むくみの原因と漢方—タイプ別の改善法

朝の顔のむくみ・夕方の足のむくみ…東洋医学で根本から整える!

こんにちは、Drip & Dose Journalへようこそ!

「夕方になると足がパンパンにむくむ」
「朝起きた時に顔がむくんでいる」
「月経の前になると体が重く、むくみがひどくなる」

むくみは、体内の水分バランスが崩れることで発生しやすく、冷え・ホルモンバランス・肺や腎の働きの低下が原因となることがあります。東洋医学では、むくみを「腎陽虚」「月経周期の水滞」「肺の水分処理不良」の3つのタイプに分類し、それぞれに適した漢方処方や養生法を提案しています。

本記事では、むくみの種類ごとの原因と漢方的アプローチで根本改善を目指します


むくみは、体内の水分バランスの乱れや血流の低下によって発生しやすく、特に長時間の座り仕事・冷え・ホルモンバランスの変化が影響することが知られています。

むくみの主な症状

むくみにはさまざまな種類があり、原因によって異なる特徴が現れます。

長時間座りっぱなしで足がむくむ日本人の約35%が「仕事中に足がむくみやすい」と回答
朝起きた時に顔がむくむ約28%が「寝起きの顔のむくみが気になる」と実感
月経前に体が重くなる女性の約40%が「生理前にむくみがひどくなる」と認識
塩分の過剰摂取や水分不足約30%が「塩分の多い食事をすると体がむくみやすい」と回答

むくみのタイプによって、漢方処方やセルフケア方法が異なるため、自分の症状をしっかり把握することが大切です。

むくみを引き起こす生活背景

症状の発症には、生活習慣や環境要因が大きく関係しており、以下の要因がむくみを悪化させる原因となります。

1. 長時間の座り仕事や運動不足

デスクワークが多い人の約35%が「夕方になると足がむくむ」と回答
運動不足が続くと血流が悪くなり、むくみが慢性化しやすい

2. ホルモンバランスの影響

月経前にむくみがひどくなる女性は約40%
妊娠中の女性の約50%が「むくみを感じる」と回答

3. 食生活の影響

塩分の多い食事をするとむくみやすいと感じる人は約30%
水分不足が続くと体が水を溜め込みやすくなり、むくみが悪化する

むくみの予防と生活習慣の改善

むくみを改善するためには、生活習慣を見直し、体の水分バランスを整えることが重要です。

適度な運動(血流を促進し、むくみを防ぐ)
長時間の座り仕事ではこまめに足を動かす
塩分を控えめにし、カリウムを含む食材(バナナ・ほうれん草・アボカド)を摂る
水分を意識的に摂取する(1日1.5~2Lが目安)
むくみを改善する漢方(真武湯・当帰芍薬散・越婢加朮湯)を活用する

また、東洋医学ではむくみのタイプ別に漢方処方を活用することで、根本的な改善が可能になります


腎陽虚によるむくみ—冷えによる下半身のむくみ

特徴

下半身がむくみやすく、特に足がパンパンになる
寒い環境や冷たい飲食物で悪化する
夕方になるとむくみが目立つ

症状の特徴

腎陽虚の人は、体を温める力が低下し、水分代謝が悪くなることで下半身のむくみが起こりやすいのが特徴です。特に足がむくみやすく、冷え性の人は注意が必要です。

漢方処方

真武湯(しんぶとう) → 体を温めながら水分代謝を促す
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん) → 腎の働きを整え、むくみを改善

このタイプのむくみは、「体を温めながら、水の流れをスムーズにすることがポイント」になります。


月経周期に関係するむくみ—血流の低下が原因

特徴

生理前になると体が重く、むくみやすくなる
冷えや貧血傾向がある
月経不順や生理痛があることも

症状の特徴

月経周期に伴うむくみは、女性ホルモンの影響で水分が滞りやすくなることが特徴です。特に、血流の低下とともにむくみやすくなる傾向があります。

漢方処方

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) → 血を補いながら利水を促す

このタイプのむくみは、「血の巡りを改善しながら、水分代謝を整えることがポイント」になります。


肺の水分処理不良によるむくみ—朝の顔のむくみが気になる

特徴

朝起きた時に顔がむくんでいる
上半身にむくみが出やすい
湿気が多い環境で症状が悪化する

症状の特徴

肺の働きが低下すると、体の水分処理がうまくいかず、上半身に水が溜まりやすくなることが特徴です。特に寝ている間にむくみが悪化し、朝に顔が腫れぼったくなる傾向があります

漢方処方

越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう) → 麻黄の作用で上半身の余分な水を発散

このタイプのむくみは、「余分な水を発散しながら、水の流れを改善することがポイント」になります。


養生・セルフケアのポイント

1. 過ごし方

下半身の冷えを防ぐために足を温める(特に腎陽虚タイプ)
ストレスを減らし、リラックスする時間を確保(特に月経関連のむくみ)
湿気対策を行い、寝る前の水分量を調整(特に肺タイプ)

2. 食べ物

腎を温める食材(黒豆、ナツメ、生姜)は腎陽虚タイプ向け
血を補う食材(ほうれん草、レバー、大豆)は月経関連のむくみ向け
水分代謝を促す食材(ハトムギ、シソ、陳皮)は肺タイプ向け


次回テーマ:イライラ・不安感の原因と漢方処方

次回のDrip & Dose Journalでは、「イライラ・不安感—東洋医学が示すタイプ別の改善法」 をテーマにお届けします。

「精神的な緊張・不安定な気分…その原因とは?」
タイプ別の漢方処方
セルフケアと養生法—心の健康を整える方法

あなたのむくみはどのタイプ?東洋医学の視点で根本からの改善を目指しましょう!次回もお楽しみに。


【引用元

  • 国民生活基礎調査
  • 厚生労働省の調査
  • 長寿医療研究センターの報告

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