【薬剤師が解説】漢方×コーヒー—東洋医学が示す体質別の飲み方

「気・血・水」のバランスを整えながら楽しむコーヒー習慣

こんにちは、Drip & Dose Journal へようこそ!コーヒーと漢方、一見すると異なる世界のもののように感じるかもしれません。しかし、東洋医学の視点から見ると、コーヒーは「気・血・水」のバランスに影響を与え、体質によって適切な飲み方があることが分かります。「自分に合ったコーヒーの飲み方を知りたい」「健康を意識しながらコーヒーを楽しみたい」そんな方に向けて、今回は東洋医学の基本理論に基づき、体質に応じたコーヒーの選び方と楽しみ方について詳しく解説します。


東洋医学の「気・血・水」とコーヒーの関係

東洋医学では、人の健康状態は「気」「血」「水」のバランスによって決まると考えられています。これらが順調に巡っていると健康が維持されますが、バランスが崩れると不調を引き起こします。

1. 「気」—エネルギーを巡らせる

「気」は生命活動を支えるエネルギーとされています。現代医学の「自律神経」「ホルモンバランス」「代謝機能」に相当する部分を担い、気の巡りが良いと活力に満ち、疲れにくくなります。

気の働き

  • 生命活動の原動力 → 心身のエネルギー源
  • 体温調整 → 体を温め、寒暖の調整を助ける
  • 臓器や筋肉の働きを支える → 内臓機能を安定させる
  • 感情と精神のバランスを整える → 気分の安定、ストレス耐性向上

気が不足・滞るとどうなる?

気虚(ききょ) → 気の不足 → 疲れやすい、やる気が出ない、冷え性、免疫力低下

気滞(きたい) → 気の巡りが悪い → ストレスが溜まりやすい、イライラしやすい、肩こり、胃の不調

気を補う&巡らせる方法

🔸 適度な運動で気の流れを良くする(ウォーキング、ストレッチ)

🔸 シナモンや生姜を取り入れる(気を温める)

🔸 深い呼吸を意識し、ストレスを軽減する

2. 「血」—栄養と温かさを届ける

「血」は西洋医学の「血液」に近い概念であり、体中に栄養や酸素を運び、組織を修復する重要な働きを持っています。血の流れが良いと、肌の調子が良くなり、疲れにくくなります。

血の働き

  • 全身に栄養を届ける → 健康な肌・髪・爪を維持
  • 精神を安定させる → 血が充実していると落ち着いた気持ちになる
  • 筋肉・関節の健康を保つ → しなやかな動きと温かさを維持
  • ホルモンバランスを整える → 女性の健康にも関わる

血が不足・滞るとどうなる?

血虚(けっきょ) → 血の不足 → 顔色が悪い、めまい、冷えやすい、抜け毛が増える

瘀血(おけつ) → 血の巡りが悪い → 肩こり、頭痛、くすみ、関節の痛み

血を補う&巡らせる方法

🔸 黒糖やナツメを取り入れる(血を補う)

🔸 適度な運動やストレッチ(血流を改善)

🔸 温かい飲み物を摂る(血の循環を促進)

3. 「水」—体を潤し代謝を整える

「水」は血液以外の体液(リンパ液、消化液、関節液など)を指し、潤いを与えて代謝をスムーズにする役割を担います。水が滞ると、むくみや消化不良を引き起こしやすくなります。

水の働き

  • 体を潤し、乾燥を防ぐ → 肌の保湿、関節の動きを滑らかに
  • 代謝を調整する → 余分な水分を排出し、むくみ防止
  • 体温調節に関与 → 発汗や体液循環を調整
  • 消化をサポートする → 胃腸の働きを助ける

水が不足・滞るとどうなる?

陰虚(いんきょ) → 水の不足 → 乾燥しやすい、喉が渇く、便秘気味、肌がかさつく

水滞(すいたい) → 水が滞る → むくみやすい、体が重い、胃腸の不調(軟便・下痢)

水を補う&巡らせる方法

🔸 ハトムギ茶や緑茶を活用する(水の代謝を促す)

🔸 適度な水分補給をする(常温の水をゆっくり飲む)

🔸 消化を助ける食事を意識する(生姜やミントなど)

では、これらのバランスを考えながら、体質に合ったコーヒーの選び方を見ていきましょう。


体質別コーヒーの選び方

1. 「気」が不足しがちな人—活力を与えるコーヒー

特徴: 疲れやすい、無気力、集中力が低下しがち

おすすめのコーヒー: モカ系(浅煎り)
→ 柑橘のような明るい酸味があり、気を活性化し、頭をスッキリさせる

プラスすると良いもの: シナモンや生姜
→ 体を温め、気の巡りを良くする


2. 「血」が滞りがちな人—巡りを促すコーヒー

特徴: 冷えやすい、肌がくすむ、肩こりや頭痛が多い

おすすめのコーヒー: 中煎りブレンド(コロンビア・グアテマラ)
→ 深みのあるコクが血流を促進し、冷えを改善する

プラスすると良いもの: 黒糖や紅花
→ 血の巡りを良くし、冷え対策に役立つ


3. 「水」が滞りがちな人—代謝を促すコーヒー

特徴: むくみやすい、胃腸が弱い、体が重だるい

おすすめのコーヒー: コールドブリュー(低酸コーヒー)
→ 胃への負担が少なく、スムースな口当たりで飲みやすい

プラスすると良いもの: ミントやレモン
→ 水の巡りを改善し、爽やかな飲み心地


コーヒー×漢方を活かした健康的な飲み方

コーヒーを飲む時間や組み合わせを工夫することで、より健康的に楽しめます。

朝のコーヒー → 目覚めを促し、代謝を活性化(浅煎りモカ+シナモン)
食後のコーヒー → 血流を促し、消化を助ける(中煎りコーヒー+黒糖)
むくみが気になる時 → 水の巡りを促す(コールドブリュー+ミント)

自分の体質に合ったコーヒーを取り入れ、日々の健康管理に役立ててみましょう!


気・血・水のバランスを意識した健康習慣

東洋医学では、「気・血・水」のバランスを整えることで健康を維持できると考えられています。コーヒーの選び方や飲み方を工夫することで、気・血・水を整えながら楽しむことが可能です。

🔸 気を巡らせるコーヒーで活力アップ

🔸 血を補うコーヒーで巡りを改善

🔸 水の代謝を助けるコーヒーでむくみ対策

ぜひ、自分の体質に合ったコーヒーを見つけ、健康習慣に取り入れてみてください!


次回のテーマは、「漢方医学と健康—東洋医学が示す体の整え方」

漢方医学は、体のバランスを整えながら根本的な健康を維持するための知恵が詰まっています。現代医療とも組み合わせることで、より効果的な健康管理が可能になるのです。

次回の記事では、漢方医学の基本理論である「気・血・水」「陰陽」「五行説」を軸に、健康を維持するための実践的な方法を詳しく解説します。さらに、コーヒーとの組み合わせで健康をサポートするヒントもご紹介する予定ですので、ぜひお楽しみに!

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